Vol.07:『マーチングの一効果~社会的影響~』

社会的影響・・・・・・これもマーチングのひとつの効果です。集団の一員として責任感が養われる、という効果です。これは読んで字の如くでしょう。

マーチングでは、集団が一体となって移動・行進することになります。そこでは、集団としての一体感、統一美こそが一番に望まれます。つまり、ある一定の約束事に基づいて、全ての構成員が同時に行動することが、第一の条件になっているのです。

さて、実際に私たちが生活している環境を想像してみます。すると、どこを見ても自分自身が何らかの集団の構成員の一人であることがわかります。家族、学校のクラス、クラブ、部活動にサークル、そして会社。限りなく自由に使える時間に限りなく個人的な空間にいない限りは、集団から外れた個となることは不可能であると言っても、過言ではありません。

集団の一構成員である身では、間違いなくいくつかの約束事に縛られることになります。集団を集団として維持していくために、または集団としての能力を最大限発揮するために必要な約束事です。その約束事が、責任という名で構成員である個人にかかってくるのです。そしてその約束事を守ることが責任を果たしていることになるでしょう。

マーチングに当てはめて考えてみます。前述のとおりに、集団としての一体感、統一美こそが望まれるマーチングでは、約束事に基づいて行動することが第一の条件です。ここでいう約束事とは、一般社会でのものと同様の約束事に加え、そのフォーメーションや動作のスタイルなどに関する決まり事も含みます。マーチングは、集団としてフォーメーション等を組みますので、より集団としての約束事が重要になります。

まず、フォーメーションを組むときにその構成員に欠員があった場合、そのフォーメーションは成り立たなくなります。そこで、練習への確実な参加が要求されます。また、ひとつのフォーメーションから次へのフォーメーションへの移動も、決められた方法で行わなければ、統一感が損なわれます。そこで、フォーメーションや動作スタイルなどに関する決まり事を確実に守ることが要求されます。さらに、音楽をしていますから、演奏方法に関する決まり事も確実にしなくては、表現に不完全さが残るでしょう。

このようにマーチングには約束事が多くあり、それらを確実にこなさなくては十分な演奏演技ができないことになります。ひとつのラインを作るにしてもフォーメーションを組むにしても音楽面ひとつを取ってみても、全ての約束事を守らなければ完成が困難になってくる、それがマーチングです。集団性の強いマーチングであるからこそ、責任感がより強く求められ、養われるのです。

さて、マーチングの一効果について述べてきましたが、マーチングを始める際に個人的にこのようなことを考える人はいないでしょう。ですが、少し理論的に考えてみると、たったひとつの効果が社会環境に求められる要素であることに気付きます。最後にもう一度だけ述べておきましょう。集団としての一体感、集団美こそが望まれるマーチングでは、約束事に基づいて行動することが第一条件です。

 

※こちらは、2002年2月10日に書いた記事です。

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